痛風(高尿酸血症)
痛風(高尿酸血症)
「朝起きたら、足の親指の付け根が赤く腫れ上がって激痛が走った」
「健康診断で『尿酸値が高い』と指摘されたけれど、自覚症状がないのでそのままにしている」
このようなお悩みやご不安はありませんか?
「風が吹いても痛い」と言われるほど激しい痛みを伴う痛風発作は、日常生活や仕事に大きな支障をきたします。また、痛みが数日で引いたからといって放置していると、再発を繰り返すだけでなく、腎臓など全身の臓器に悪影響を及ぼす可能性があります。
しかし、ご安心ください。早期に受診し、適切にお薬と生活習慣をコントロールすることで、痛風発作におびえることなく、これまで通りの快適な日常生活を送ることができます。
佐賀市開成のながえ内科クリニックでは、患者様お一人おひとりのライフスタイルに寄り添い、無理のない治療計画をご提案いたします。
以下の症状やご経験がある方は、早めにご相談ください。
痛風は、血液中の「尿酸」という物質が増えすぎた状態(高尿酸血症)が長く続くことで引き起こされます。
増えすぎた尿酸は関節の中で結晶化し、それが剥がれ落ちたときに白血球が「異物」とみなして攻撃することで、激しい炎症と痛みが起こります。これが「痛風発作」です。
尿酸のもとになるのは「プリン体」と呼ばれる物質です。食生活の欧米化、アルコールの過剰摂取、肥満、過度なストレス、激しい運動などが、尿酸値を上昇させる主な原因と考えられています。
当院では、痛みの原因を正確に特定し、患者様の全身の健康状態を把握するために、以下の検査を行います。
| 検査内容 | 目的と詳細 |
|---|---|
| 問診・触診 | 痛みがいつから、どの部位に出たのか、生活習慣や家族歴などを丁寧に伺い、患部の腫れや赤みを確認します。 |
| 血液検査 | 尿酸値(UA)の高さを確認します。また、腎機能や肝機能、コレステロール値、血糖値など、合併症のリスクがないかも同時にチェックします。 |
| レントゲン検査 | 骨の変形がないか、あるいは骨折など他の原因による痛みではないかを確認します。 |
| 超音波(エコー)検査 | 関節内の炎症の状態や、尿酸の結晶が沈着していないかを画像で確認します。 |
関節の痛み=痛風とは限りません。総合内科として幅広く診療する当院では、以下のような疾患との鑑別をしっかりと行い、正しい診断へと導きます。
痛風の治療は、大きく「①発作時の痛みをとる治療」と「②尿酸値を下げる治療」の2段階に分かれます。
発作が起きている最中は、まず炎症と痛みを抑えることが最優先です。消炎鎮痛薬(NSAIDs)などを使用し、症状を落ち着かせます。
※注意点:痛いからといって、このタイミングで急に尿酸値を下げる薬を飲み始めると、かえって痛みが悪化することがあります。自己判断でお薬を飲まず、医師の指示に従ってください。
痛みが治まったら、根本的な原因である尿酸値をコントロールするための治療を開始します。目標は「尿酸値6.0mg/dL以下」を維持することです。
尿酸降下薬の内服:尿酸が作られるのを抑える薬や、尿酸の排泄を促す薬を処方します。
生活習慣の改善:バランスの取れた食事、アルコールの制限、適度な有酸素運動、十分な水分補給(1日2リットル目安)などをアドバイスいたします。
副作用・リスクについて:尿酸降下薬の飲み始めに、尿酸値が変動することで一時的に痛風発作が起きやすくなること(尿酸降下薬による発作)があります。また、まれに胃腸障害や肝機能の異常が現れることがあるため、定期的な血液検査で安全を確認しながら治療を進めます。
治療期間について:高尿酸血症は体質や生活習慣が深く関わっているため、基本的には長期間(数年単位〜生涯)にわたってお薬の服用と生活習慣のコントロールが必要です。
費用について:痛風・高尿酸血症の検査および治療は、すべて健康保険(保険診療)が適用されます。
足の親指の付け根が急に腫れて痛む。この症状から痛風を疑うのは自然なことですが、実際には別の病気が原因であることも少なくありません。
膝や手首に結晶が沈着して起こる偽痛風、足の親指が変形する外反母趾、軟骨がすり減る変形性関節症、免疫の異常による関節リウマチ。いずれも関節の痛みを起こしますが、治療の方向はまったく異なります。
当院は総合内科として、関節の痛みを痛風と決めつけずに診てまいります。血液検査で尿酸値と炎症の程度を確認し、レントゲンで骨の状態を、超音波検査で関節内の炎症や結晶の沈着を調べることができます。痛みの原因を正しく見極めることが、最初の一歩だと考えております。
尿酸値が高い状態は、痛風発作を起こすだけの問題ではありません。腎臓の機能低下や尿路結石の原因となり、高血圧や糖尿病、脂質異常症を合併しやすいことも知られています。
当院では尿酸値だけを見るのではなく、腎機能、血糖、脂質、肝機能をあわせて確認いたします。発作の痛みが治まった後も、体の中で何が起きているのかを把握したうえで管理を続けていくことが、再発と合併症の両方を防ぐことにつながります。
痛風は「痛みが引いたから治った」わけではありません。放置して尿酸値が高い状態が続くと、腎臓の機能が低下したり(痛風腎)、尿路結石ができやすくなったりします。さらには、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を合併しやすく、動脈硬化を進行させる原因にもなります。
「もしかして痛風かも?」「健診でひっかかったけれど、どうすればいいか分からない」とご不安な方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
治療を続けることで、発作の恐怖から解放され、合併症の不安もない安心した生活を送ることができます。
ながえ内科クリニックは、敷地内に14台の駐車場を完備し、お車でもお気軽にご来院いただけます。患者様のお気持ちに寄り添い、丁寧でわかりやすい説明を心がけておりますので、どうぞ安心してご受診ください。
痛風発作の典型的な症状です。多くは片足の親指の付け根に起こり、赤く腫れて熱を持ち、痛みは半日から24時間ほどでピークに達します。歩けないほど痛む、靴下が触れるだけでつらい、といった訴えが多く聞かれます。
ただし、足の親指の痛みがすべて痛風というわけではありません。診察と血液検査、必要に応じてレントゲンや超音波検査を行い、原因を確認いたします。
まず患部を安静にし、心臓より高い位置に上げてください。冷やすと痛みが和らぐことが多いため、保冷剤をタオルで包んで当てていただくとよいでしょう。温めたりもんだりすると悪化しますので避けてください。飲酒も控えてください。
注意していただきたいのは、尿酸値を下げるお薬を発作中に自己判断で飲み始めないことです。急に尿酸値が変動すると、かえって痛みが強くなることがあります。すでに処方されているお薬を服用中の方は、自己判断で中止せず、そのまま続けてご相談ください。
痛風発作は、治療をしなくても1〜2週間ほどで治まることがほとんどです。しかしそれは、痛みが引いただけで、尿酸値が高い状態が続いています。
放置すると発作を繰り返すようになり、間隔が短くなっていきます。さらに、関節が変形したり、腎臓の機能が低下したり(痛風腎)、尿路結石ができやすくなったりします。
痛みが引いた後こそ、尿酸値を確認して今後の方針を決める時期です。落ち着いているうちにご相談ください。
尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。症状がなくても、この状態が続くと発作や腎障害のリスクが高まります。
ただし、すぐにお薬を始めるとは限りません。日本痛風・尿酸核酸学会の「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」(第3版・2022年追補版)では、症状のない高尿酸血症については、まず生活習慣の改善から始め、数値の高さや合併する病気の有無によってお薬を検討するとされています。
腎機能や他の生活習慣病の状況を確認したうえで、どの方針が適しているかをご説明いたします。
まず問診で、痛みの始まり方、部位、これまでの経過、飲酒や食事の習慣、ご家族の病歴を伺います。痛風発作には特徴的な出方があるため、経過を詳しくお聞きすることが診断の大きな手がかりになります。
血液検査では尿酸値に加え、炎症の程度、腎機能、肝機能、血糖、脂質を確認します。レントゲンでは骨の変形や骨折の有無を調べ、超音波検査では関節内の炎症や結晶の沈着を確認することができます。
なお、発作の最中は尿酸値が一時的に下がることがあるため、数値が正常でも痛風でないとは限りません。経過を見ながら判断してまいります。
あります。関節の痛みを起こす病気はいくつもあり、痛風とよく間違われるものとして次のようなものがあります。
偽痛風は、尿酸ではなくピロリン酸カルシウムという別の結晶が関節に沈着して起こります。膝に多く、高齢の方に見られます。外反母趾は、足の親指が小指側へ曲がることで付け根が靴に当たって痛みます。関節リウマチは免疫の異常によるもので、複数の関節が左右対称に腫れ、朝のこわばりを伴うことが特徴です。このほか、変形性関節症や、細菌による関節炎の可能性もあります。
当院は総合内科として、これらを含めた鑑別を行ったうえで診断いたします。
ビールにプリン体が多いのは事実ですが、アルコールそのものが尿酸値を上げる働きを持っています。肝臓で尿酸の産生を増やし、腎臓からの排泄を抑えるためです。
そのため、プリン体ゼロの発泡酒や焼酎に替えても、飲む量が変わらなければ効果は限定的です。種類を変えることより、総量を減らすことのほうが確実です。
食事についても、レバーや白子、干物などプリン体の多い食品を控えることに加え、水分を十分に摂って尿量を確保すること、適正体重に近づけることが有効です。厳しく制限するより、続けられる範囲を一緒に決めていきましょう。
お薬による治療を行う場合、6.0mg/dL以下を維持することが目標とされています(日本痛風・尿酸核酸学会「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」第3版)。
この値を保つことで、関節に沈着した結晶が少しずつ溶け、発作が起きにくくなります。数値が下がってすぐに効果が出るわけではなく、しばらく続けることで安定していきます。
定期的な血液検査で確認しながら、お薬の量を調整してまいります。
尿酸値を下げるお薬を始めた時期には、発作が起こりやすくなることがあります。尿酸値が急に変化することで、関節に沈着していた結晶が剥がれ落ちやすくなるためです。
これは治療が効いていないということではなく、むしろ結晶が溶け始めている過程で起こる現象です。少量から始めて徐々に増やす、発作を予防するお薬を併用するといった方法で軽減できます。
つらい場合はご相談ください。ここで自己判断でやめてしまうと、また振り出しに戻ってしまいます。
なります。ただし、閉経前の女性では比較的まれです。女性ホルモンには尿酸の排泄を促す働きがあるため、尿酸値が上がりにくいのです。
閉経を迎えるとこの働きが失われ、尿酸値が上昇しやすくなります。実際、女性の高尿酸血症は閉経後に増加します。「痛風は男性の病気」という印象が強いため、女性の場合は発見が遅れることがあります。
関節の痛みや、健診での尿酸値の指摘があれば、性別にかかわらずご相談ください。
最終監修日:2026年9月4日

ながえ内科クリニック
院長 永江 航
得意な診療・専門領域
所属学会
監修者紹介
2009年に佐賀大学医学部を卒業し、佐賀県医療センター好生館で初期研修を修了。佐賀大学医学部附属病院の総合診療部、肝臓・糖代謝内分泌科(糖尿病科)、リハビリテーション科、富士大和温泉病院の総合内科、訪問診療の専門クリニックなどを経て、2016年よりながえ内科クリニックで診療にあたっています。
診療で大切にしていること
診療科を限定せずに患者様を診る経験を積んだうえで、糖尿病をはじめとする生活習慣病の管理と、通院が難しくなった方への在宅医療の双方に携わってきました。「十分な問診を行い、必要に応じて適切な検査を行うことで、しっかりと原因疾患を突き止め、患者様の困っている症状を改善できる医者であること」を診療の姿勢としています。
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